白内障手術で乱視を矯正できる？

白内障手術は、白内障の治療を目的として行われる手術です。実は白内障手術で乱視矯正眼内レンズを使用して乱視を治療できるケースも多く、乱視矯正の効果も期待されています。

ここでは乱視の状態や原因、白内障の手術で乱視矯正ができるケースを紹介します。

乱視とは？

乱視の状態

乱視は、眼球ことに角膜や水晶体のゆがみが発生している状態です。乱視があると、モノが二重に見えたり、ぼやけたりする問題が発生します。

人によって差はあるものの、誰にでもある程度の乱視はあると考えられています。眼球のゆがみが軽ければ症状は出ませんが、ゆがみが強くなればなるほど症状が強くなり、治療や矯正が必要です。

乱視の原因

乱視は、角膜もしくは水晶体の形が不規則になることが原因です。形状が不規則になることで、光が複数の焦点に分散してしまい、モノが二重に見えたりぼやけたりする症状が現れます。

乱視は遺伝や加齢、外部からの衝撃、角膜の炎症などさまざまなきっかけで発生する症状です。

白内障手術で乱視を矯正できるケース

乱視矯正眼内レンズで治療

白内障手術の際、乱視矯正眼内レンズを使用すると乱視の矯正が可能です。乱視がある人は、白内障手術で用いられる通常の眼内レンズでは、裸眼の視力低下や術後の乱視の悪化などが発生しやすく、疲れやすさや不自由を感じることもあります。そのため、手術後の乱視を軽減するために「乱視矯正眼内レンズ」を使用します。

乱視矯正のために大切なポイント

乱視矯正眼内レンズを使用する際、大切なポイントは2つあります。

• 正確に測定する
  正しい乱視量のレンズを選ぶためには、正しい検査が必要です。検査する前はしばらくコンタクトレンズを使用せず、目薬を使用するなどしながら、何日かに分けて測定しなくてはなりません。正しい検査によって、より適したレンズを選定できます。
• 正しい角度で挿入する
  次に大切なのは「正しい角度で挿入する」ことです。乱視矯正眼内レンズには軸があります。レンズの軸を角膜の乱視の軸に合わせて固定することで、乱視矯正効果が得られるでしょう。

軸が少しずれるだけで乱視矯正効果がダウンしてしまいます。

白内障手術による乱視の矯正についてまずは医師に相談しよう

乱視を眼鏡やコンタクトレンズで矯正している人が多いはずです。白内障になった場合は、白内障手術とともに乱視矯正眼内レンズの使用を検討しましょう。

乱視矯正眼内レンズを使用する場合、正しい検査と正しい角度での挿入が何よりも大切です。

治療する病院・医師によって経験や治療方針が異なります。白内障手術とともに乱視の矯正をしたいと考えている方は、まず医師に相談してみましょう。